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2019年10月12日 本のこと

「センス・オブ・ワンダー」

「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソンの最後の本です。

ガンにおかされながら「沈黙の春」の執筆を終えた後、最後の仕事として本書に手を加え始めますが、時は待ってくれず、友人たちの手によって原稿がまとめられました。

甥のロジャーと共に森を散策したときの驚きと感動、自然との接し方などが穏やかにつづられています。写真家チャールズ・プラットによる美しい写真と共に、読んでいるとその情景が目に浮かんできます。

レイチェル・カーソンは、「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見張る感性」を多くの子供たちに知ってほしいと思っていたのでしょう。でも、子供だけでなく大人にも必要なのかもしれません。

「地球の美しさと神秘を感じとれる人は、… たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにであったとしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たな喜びへと通ずる小道を見つけだすことができると信じます。」